始まり始まり

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柔らかい衣類の上に、ファイルに入れられてもいないプリントの束が乗っていて、その一番上に小さな小物が乗っかっている。 なんというアンバランス……。それで立っている1つ目の塔が奇跡の所業みたいに思える。 今崩れたのは作成途中の2つ目の塔みたいだな。 ドゴシャアアアアアアアアアアア 「はううううううううううううううう!!??」 あ、1つ目も倒壊した。 すごい収納下手なんだなねくらんと思いながら、さらに酷いことになったねくらんの周りのプリントを拾う。 「どういう順番で並べているのかは分からないけど、とりあえず、はい」 集めたプリントを差し出すと、 「…………せん…………す…………ん」 「え?」 そして俺は、彼女と出会う前から言われていた「ねくらん」のあだ名の最大の理由を知ることになる。
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