学校ころころ

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耳に刺さるような鋭い音の目覚まし時計で目が覚めた。 「ん……何時だ……?」 枕元にある目覚まし時計を手ではたく。が、音が止まらない。 「ああ~?」 見ると俺の目覚まし時計は、おおよそ鳴るはずのない時間を示していた。 「朝の6時ぃ~? なんでこんな時間に……」 寮の利点の一つとして、とにかく学校に近いというのが挙げられる。 なにせ学園の中にあるのだから、それこそ授業開始10分前に起きたとしても、必死に走れば駆け込めるような距離にあるのだ。 だから俺も7時半より早い時間には滅多に起きない。簡単な朝食と着替えさえできればいいのだから、それでも余裕を持っているのだ。 午前6時などという時間は、寮の中でも限られた(主に部活の朝練)人しか起きないような時間だ。 そんな時間に劈くような時計のベルの音である。一体誰がこんな事を……って、 「考えるまでもないか」 壁一枚向こうの部屋にいる、困った同居人である。
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