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一瞬の出会い
一瞬のすれ違い
日常的 ごく普通の
出来事の中に時に
人を動かす
小さな奇跡がある
走って走って走って
歩いて歩いてそして
立ち止まって
名がある道
名もない道を通り
何度も道を渡る
繰り返す毎日の流れで
同じことを惰性で
繰り返す
だから向こうから
来た人の顔を
覚えていない
見ていたのは
青信号が点滅し
始めたこと
それでも時に
肩と肩がぶつかる
信号待ちの隣に
見知った姿がある
遮るものがないような
この場所は体の内側に
風を通し目覚めさせる
ほんの一瞬の時間の
ことかもしれない
たった一話のストーリー
にもならない
ただギスギスした油を
さしてもらった
道の向こうが
いつもより
はっきりと見える
自分の歩き方を
少し修正する
そんな忘れられない
ささいな出会い
それは当たり前のように
転がっていたりするから
この心を
研ぎ澄ましていく
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