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「チケットはいらん、弁当を置いて早く帰れ」 辛辣なまでに言う創螺に女は、 「何でそんなに冷たいのよー」と聞いた。 「妹だからだ、馬鹿女が」 更に辛辣にそこまで言ったところで、思い出したかのように 「嗚呼、シルラ、これが俺の愚妹だ」 「創螺 夜映(そうら やえ)です。兄が何時もお世話になっています」 「シルラ レギンスです。よろしくお願いします」 何だ、良い子じゃないですか。シルラはそう思った。 「将来の結婚相手はお兄ちゃんです」 シルラの心の警報装置は高鳴った。
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