転校

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「私よっ、日比谷薫(ヒビヤ カオル)! 中学の時、同じクラスで同じ部活、おまけに隣の席だったじゃないっ」     彼女の言葉に、今度はあたしが驚いた。     「薫!? ってアンタ…全然見た目違うじゃん!! まさか整形……」     「違うわよ! ダイエットしたの!!」     それにしたって変わり過ぎだろう…。   あたしの記憶にある日比谷薫は、ぽっちゃりしていて周りから『ぶー子』と呼ばれていたほどだ。   でも決してイジメられていたわけじゃなく、明るい彼女はクラスの人気者だった。   そして、あたしの一番の親友だった。   あたしと薫がキャーキャー騒いでいると、横からゴホンと咳払いが聞こえた。     「感動の再会を中断して悪いが…HRしたいから清水はあの席に座って」     「あっ…と…すみません…」     あたしは苦笑いを漏らしながら、指定された席に座った。   転校早々やってしまったと、盛大に溜め息を零した。    
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