昼ご飯と挑戦

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私は休みの日も放課後もとにかく人のいない場所でぼーっとしてる。なにをするわけでもなくただ放心している。 家の中や人通りのない河原や近くの公園。そういう人がいない場所は落ち着くから好き。本を読むのも結構好き。たまに本を大量に買ってゆっくりと読んでいる。とにかく一人でいても寂しくないことを探した。その結果がこれだ。 私は言葉もでなくて俯くしかできない。それをみかねたのか木島さんが言う。 「言いたくないか。まあ今日いきなりそんなこと聞いても何お前って感じかな!ごめんね!」 気を使わせてしまってるのはわかる。喋りたい、喋りたいしか思わずに話す言葉を見つけられない私は友達なんかできないか。木島さんだって疲れるとかむかつくとか思ってるよねきっと・・・。 「さ!午後の授業は数学だっけ。教室戻ろうよ。」 木島さんはすっくと立ち上がり伸びをしながら言った。もう授業始まる10分前だ。私も立ち上がる。 「麗奈ちゃんてマイペースだよね、私といるとみんな勝手に疲れて離れていくのに。」 教室へ向かいながら木島さんが言った。こっちをみないで前を見ているが表情は少し暗くなっている。
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