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∬気ままな鳥∬
私の籠は 普段は空っぽ
開け放たれた扉は
たまにキィキィと
流れる 時間に揺れているだけ
そんな 籠に
遊びに来る気ままな鳥が一羽…
カラスのように、
街の明かりを頼りに飛んでくる
白い身体に
頭には灰色の飾り羽根が 似合ってる
とっても歌うのが苦手ですが
たまにポツリ ポツリと囁くような鳴き声は 心地良くて
私の耳に残ります
私の籠に入った鳥は
囁く声で甘い蜜を催促する
蜜を 美味しそうに 舐めながら
たまに囁く声に 私は答える
「 愛してる 」
蜜を 舐め終わると鳥は又
自分の巣に帰ります
開け放たれた扉から迷いも見せず
私の眼差しを振り切るように
「又…会いに来てね」
私の籠は 又空っぽです
籠の扉を閉めてしまったら
きっと鳥は 死んでしまうから
それなら たまに蜜を舐めに来てくれるだけで、
私は幸せを感じることが できる
籠の中の散らかった
鳥の羽根を集めて何か作りましょう
私の想いを羽根にこめて
プレゼント
邪魔にならないように
籠に飾りましょうか
又来てくれた時に 少しでも
長く籠の中に…。
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