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  皆、宇宙の中に生きていることに気づかない。自分が宇宙を形成する小さなほこりであることに気づかない。ああ、それに気づいている俺は、今日もただひたすら一日を生き抜き、魂を消耗させる。“世界”とは“牢屋”であり、その外には宇宙以外の何も無い。地球が一回りした後に、俺に待ち受けているのは、死のような眠り。毎日届けられる憂鬱な明日。死ぬまで届く。届き続ける。しかし、本当に、あ、明日が来るかどうかなど、今の、お、お、俺にはわからないし、わかったところで、ど、どうしようもない。    
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