あの日から

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「オレは、君が欲しいんだ。」 ああ、そうですかと返せば、全て終わるだろうか。 「…何をいうのです?」 かくり、と、首を傾けて。 人形のように、綺麗に、でも、目は笑わずに。 「私から牙を抜き去って、」 もう戦争しない。 戦力を持たないと、誓うようにいわれたあの日。 「首輪をかけて飼い馴らしているというのに、」 安保条約で、貴方に守られると、貴方の管理下にいると、決められたあの日。 「これ以上、何が欲しいのです?」 そう、私は貴方の人形。 貴方が笑えといえば笑う。 貴方が怒れといえば怒る。 貴方が死ねといえば死ねる。 「日本…どうしていつもわかってくれないんだ。」 切ないその声も、顔も。 私には関係ないんです。 なにかして欲しいなら、 いつものように、命令すればいいじゃないですか? あの日のように。 End.
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