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「雷虎走るから起きろ!」
寝ぼけている雷虎の腕を引っ張ってみんなの後を追った。
雷虎のせいで俺らだけかなり遅れをとっているし。
そんなに遅刻が嫌なのか更にスピードをあげて走っていた。
つか、俺らこのままだと置いてかれるじゃん!
早く雷虎を起こさないと。
俺は走りながら雷虎の身体を揺さ振った。
意外に走りながらだから揺さ振るのが大変だ。
「…眠い。」
雷虎は俺の揺さ振りが全く効かず欠伸を零してるだけだった。
このままだと俺らだけマジで遅刻じゃん!
どうするんだよ!?絶対朔也先輩微笑みのまま怒ってるし!
その前にとにもかくにも俺がケーキを食べれなくなっちゃうよ!
そしたら俺マジで泣きたくなる…。
「雷虎俺ケーキを食べたいんだ…。だから頑張ってくれないか?」
俺は走るのを一旦止めて雷虎の方へ向きなおして最終手段として雷虎に懇願した。
このまま走って行っても間に合わないと思うし、雷虎を置いて行ってたら立ったまま寝ていそうだから頼んだ方が一番いいと思った。
「…ん、…ヒカルにケーキ。」
俺の気持ちが伝わったのか雷虎は一拍おいた後縦に頷いてくれた。
……ん?
ちょっと雷虎何で両腕を伸ばして俺の方に来るんだよ。その両腕の意味は嫌な予感しかないんだけど。
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