PROLOGUE

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「はいはい。余韻に浸ってる呑気のヒカルちゃん。…パパが待ってるんだからとっとと風呂に入りやがれ。」 パンパンと手を叩いて合図した母さんに目線を合わせると、父さんが見ていないからって、語尾がレディース時代の口調に戻っているし。 今すぐ父さん来い! ……………… ……… …やっぱり待っても父さんは来るわけもなく、どうして世の中って母さんのいいように回るんだろう…。 「は、ハイ!マッハで行ってきます。」 敬礼のポーズをしてから靴を脱ぎ捨てて、疲れている身体に鞭を打ってお風呂場にダッシュした。 「早くね~。パパと一緒に寝室で待ってるわね~♪」 後ろから呑気な声が聞こえたが、気にしてられないのでスルーして、お風呂に入った。 お風呂に出て仕方なく言われた通りに寝室に向かったら二人はベッドに横になってイチャイチャしてた。 母さんさっきまでの般若はどこいったんですか? 女子高生並のテンションで父さんと話している方は何処のどなたですか? そんな疑問を持ちながらも二人に呼ばれて、仕方なく、仕方なく、仕方なく、仕方なく、ベッドに潜り二人の間に入って寝ましたさ…。 これが学園に来る前の俺の汚点である。
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