未来予報士

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 最近、雨の日がやたらと多い。異常気象だと騒ぎ立てる天気予報。明日の天気も分からないくせに50年後の平均気温が1度、2度上がると大騒ぎだ。  はっきり言おう。南極の氷が全て融けてしまうようなことは暫く有り得ない。氷の融点は0℃。小学生でも知っている。『海水である』と百歩譲ってみたところで、融点はおよそ-10℃だ。南極の平均気温はその値を遙かに下回るわけで、そう簡単に融け出す訳もない。考えれば分かることだ。  沈みゆく島として有名なツバルは元々人が住める島ではなかったし、ましてやレジ袋を減らすことで気温がどうこうなるものでもない。CO2に温室効果があると仮定して、(体積で)大気の0.03%しか占めない気体が、果たしてどれほど気温に影響を与えるか。  エコと名の付くもの全てが、僕には質の悪いジョークにしか見えない。しかも恐ろしく稚拙な。下らない。鼻で笑い飛ばしたい。しかし、世の中にはエコこそ絶対だと考えているエゴイストたちがうようよしている。僕はそんな信仰をエコイズム、信者たちをエコイストと呼んで胸中皮肉っている。この『エコ』がエコロジーでなく、エコノミーだとすれば、僕も大いに納得するのだが、残念ながらそうでもないようだ。
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