・動き出す心

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「ふ~ん。例えば?」 冬『……例えば…』 そう言いながら、冬樹はフェンスに肘を起きながら話だした。 冬『……家族関係とか…恋人だとか…友達関係とか』 「……そういや…冬樹友達いんの?」 冬『山西;お前さっきから失礼だぞ;?友達くらいいるから』 「悪い。いつも教室で一人だからさ」 冬『お前も一人じゃん。たまに他のクラスで結構目立ってる男くるくらいでさ、そいつ以外寄ってくんのお前がカッコイイカッコイイって騒ぐ女どもだけじゃん』 そう。 その通りだ。 俺だって一人だ けどそれは 一人になりたくない訳じゃない。 自ら望んだ事。 だから、相手から話かけて来ない限り、 話かけない。 もちろん、友達なんて 教室にいない。 冬『まあ、必要以上に友達なんていらないから』 「確かに…な。俺も、友達は必要以上にいらない」 やはり、 冬樹とはどこかしら似ているのか… 普通に自分が語れる気がする。 冬『……でも恋人は、恋は、必要なくても したくなくても』 「………」 冬『勝手に心が好きになってしまう。…だから、1番厄介なのが』 「………」 冬『……恋の…悩み』 勝手に 心が 自分の意志とは 裏腹に、 勝手に好きに なってしまう。 恋は 厄介で 面倒臭い。 けれど たまに 1番、1番綺麗なモノに 見えてしまうんだ。 ・
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