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『………で……さ、山西のその…美羽ちゃん?って子を重ねてる女の子って誰なわけ?』
「ぅっ…;それは…」
『…ま、言えないならいいけどさ。』
"美羽ちゃん"…か。
見て見たかったな…
山西の、好きな女の子。
山西があんだけ惚れ込んでたんだ。
きっと、
もの凄く可愛くて
もの凄くいい子なんだろう
俺、伝えてみようか…
俺の、好きな女の子。
自然消滅してしまった彼女に
今でも好きだと
でも彼女は、信じてくれるだろうか…?
「…つか、寒いわ。そろそろ中入ろうぜ?」
『そうだな。眠いし、部屋戻るか』
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
Side~陸~
部屋に戻ってから、30分くらいだろうか。
冬樹はもう寝付いたみたいだ。寝息が聞こえる。
「………寝なきゃ…な」
そう呟き、そっと寝返りをうった。
「……」
冬樹に、話をしてよかったのかもしれない。
過去を思い出すのは辛く苦しいから、思い出したくなかったのに
苦しい半面、話した後は
少しだけスッキリした気がした。
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