・窓の隙間から

4/19
前へ
/244ページ
次へ
梨乃『…ぇ…えっ?;』 何を言っているの?? 大樹『…好き…なんだ…梨乃ちゃんの事。恋愛もできないならせめて結婚するまででいいから…付き合ってくれないかな…』 あまりにも突然で予想のかけらもしてなかった告白。 私は信じられなかった。 ましてや、友達の好きな人に告白されるだなんて 思いもしなかったから… 驚きと嬉しさを感じる半面、正直"困る"という気持ちが大きかった。 梨乃『…………野島君……あの…』 大樹『返事はっ―…返事は今はしないで。じっくり真剣に考えてほしいから…』 ………でも… 私の中での答えは決まっている。 答えは………NO 嫌いじゃない。 むしろ、少し好意があるかもと感じる時もある。 けど、無理だよ… 友達である葵を裏切って付き合うなんて無理…。 だから、 梨乃『…ごめんなさい。私は野島君とは付き合えない…。返事、今しちゃってごめんなさい…。でも、返事はもう出てたから。ごめんね―…』 ごめんね、野島君…。 大樹『…そっ…か…。けど、もし気が変わったら…その時は…。』 梨乃『………』 大樹『…あと、何か辛かったら何でも相談してな?』 梨乃『…ん。ありがとう』 そして、数ヶ月後、 私は、その 大樹の優しさに甘えた。 友達よりも、自分の 心の隙間を優先した。 大樹『………そんなに辛いなら、俺が全部支えてやるからさ、俺の彼女になれよ…』 2回目の、告白。 梨乃『…ッズ……ごめんね、野島君…。グズッ―…胸…貸して…?』 そして私は包まれるように大樹の腕に抱かれた。 大樹『…好きだよ…。梨乃ちゃん…―"梨乃"―…俺の彼女になって下さい』 梨乃『…ッズ…うん…。』 優しさに、甘えた。 私は、最悪な女なのだろうか? ・
/244ページ

最初のコメントを投稿しよう!

792人が本棚に入れています
本棚に追加