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いや、最悪で 最低だろう
ちゃんと、大樹を好きな訳でもないのに
友達の好きな人なのに
でも、その頃の私は
誰かの温かさを感じたかったんだ。
誰かに、私はここにいていいんだよ―…と、言ってほしくて…
誰かに甘えたくて、
泣きつきたくて
言い訳にもならないかもしれないけど、せめてもの言い訳。
誰にするわけでもないけれど…
――――――
――――…
そして今日もまた、私は父に呼び出された。
梨乃『…お父様…、お話って…』
父『近いうちに是非ともお前に会いたいと言ってくれているお方がいる。』
……会いたい…お方…?
父『今名をあげている企業の1つ、"桜田財閥"のお方だ。その企業と契約を結べば、我社はもうトップ企業だ。』
桜田…財閥。
父が私の学力の為雇った家庭教師から聞いたことがある。数年前まで女の人が建てた少し大きな会社。
その会社が、ここたった2、3年の間に急上昇。
一気に大企業へと登りつめた。
"桜田財閥"
父『話はそれだけだ。…あとそういえば、2週間後が学力試験があるそうだな。今回も入試同様、きちんとした結果を出すように。』
梨乃『…―はい。』
――――
――――――
企業…とか…
きっと、いや
退廷の人はまだ学生である時は関わりを持つ者はいないだろう。
私も、ただの女子高生なのに…
遊んだり、したいのに
私に青春なんてない。
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