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Side~梨乃~
気付いたら、駆け出していた。
梨乃『どうしよう…テストの順位…10位以内に入らなかった…』
どうしよう…
どうしようどうしようどうしようどうしようっ…
怒られる…
殴られる…
何されるかわからない…
怖い…。
怖いよ―…家に、帰るのが…怖い。
何で??
出来は悪くないはずだったのに・・・
いっても800点はいくと思ってたのに・・・
勉強だって、毎晩毎朝たくさんやっているのに…
嘘だと思いたい。
夢なのだと、
だってこれが現実だと、父親が…絶対に激怒する。
テスト順位表を見てから、いつのまにか
気付いたら、駆け出していた。
そしていつのまにか、
体育館裏にある自動販売機の並ぶ所に来ていた。
『……ッズ…―ッ…どうしよう…ッ…―』
私はその場で、壁にもたれかかるようにしてしゃがみ込み、頬に手をやる。
あ・・・涙。
私はいつのまにか、泣いていた。
あぁ、もう嫌だ。
何かに怯え、
何かに従う。
こんな生活…嫌だ。
――――――――――――
Side~陸~
岡本、どこへ行ったんだ?
走って…
てか…
あまり見えなかったけど
きっと岡本は
今にも泣きそうな顔をしていた。
何かに怯えた、顔をしていた。
明『あ、喉渇いたや。陸飲み物買いに行こーぜ』
「イヤだよ、面倒臭い。」
明『行こ~♪』
無視ですか…
そうですか…
「…」
ったく面倒臭いな―…
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