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横澤『だーいーき!そこ塗り終わったら次こっちお願いねっ』
は?!まだあるのかよ;
もう帰りてーなぁ~;
大樹『なぁ、これあとどんくらいあんの?』
横澤『あとぉ~、アレとソレとこっちのやつと、あそこのやつ!』
・・・・・・・まじで・・?
大樹『なぁ俺もう帰りたいんだけど;』
梨乃帰っちゃったかな?
横澤『だーめ!あと30分はやっていってよっ!』
大樹『・・・・30分やったら絶対帰るからな』
横澤『わかったわかった』
はぁ…
――――――――――――
Side~梨乃~
『ばいばーい』
『また明日ね~』
クラスメートが次々と帰る中、私も帰る事にした。
もう5時か…
いつもより遅くなっちゃった…
親に怒られなきゃいいけど…まだ会社だといいな…
そういえば、まだテストの結果を知らせてない。
このまま、言わないで済めばどんなにいいか…
大樹は…もう帰ったかな…
私は帰り支度をして、廊下にでる。
あれ…
大樹のクラスまだやってるんだ…
私は大樹のクラス前を通った時に、中にいる大樹に目がついた。
………え…
誰あれ…
大樹の隣には、べったりとくっついて猫撫で声を出す女子がいた。
梨乃『・・・・』
大樹はそれを嫌がっていないのかな…?
だって、突き放しもしないもの。
あぁ、私が"もう無理"とか言ったから?
だって、大樹。
あれから私の教室にも来ない。ここ1週間メールもない。
あぁ、そうか…
大樹も、もう私の事なんとも思ってないのかな。
そりゃそうだよね、
だって本当に私が好きなら私が苦しんでるの気付いてくれたはず。
なのに一人浮かれて笑い話ばっかり。
移動教室の時も、大樹を見るといつも女の子達がベタベタベタベタ。
一応私がいるのに
高校に入ってからの大樹は
もう私を、私だけを一途に見てくれていない。
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