・窓の隙間から

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これが、嫉妬というものなのかな… でも私のは単なるわがままだよね わかってる。 わかってるんだよ、私がどうしようもないわがままって事くらい。 わかってるけど… もうイロイロと嫌な事ばかりで、自分が何がしたいのか わからないんだ。 ―――――――――――― 家に着き、夕食の時。 ついに聞かれてしまった。 父『梨乃、こないだのテスト結果はまだでないのか?』 梨『ぇ…っと…その…』 父『…でているのか。結果用紙は?』 ドクドクドク―… 心臓が煩くなる。 焦りからか、指先は震え 私は結果の用紙を父に渡した。 父『……………』 梨乃『…っ…あのっ…ごめんなさいっ…』 父『………梨乃』 ドクドクドク―… 梨乃『…は…い』 父『これは何なんだ?』 怒っている。 明らかに怒っている。 梨乃『…すいません。』 父『………』 ガタッ―… 父が椅子から立ち上がると同時に、私の肩はビクッっと動いた。 殴られるっ――――! 私は目をギュッっと強くとじた。 あ…れ? 殴られない…? 私は父を見た。 父は手にしていたテスト結果の用紙をグシャッっとすると、私に投げ付けた。 梨乃『―――っ』 父『…呆れるな。あんな公立高校に通っておきながら3位以内…ましてや10位以内にもなれないなんて』 …………呆れる…か… ハハッ―… よかった… 殴られなくて… もう、父の言う言葉に傷付く事もできなくなってしまった私は、おかしいのだろうか―… ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ ・
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