・君の温もり

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Side~梨乃~ 文化祭準備が着々と進んでいく。 高校の文化祭は、中学の頃から楽しみでいた。 友達とワイワイして、お店を見て回って…。 でも今は、すごく つまんない。 誰も私の心を包んでくれない。 こんな寂しい文化祭なんて、つまんないだけだよ… 『あ!梨乃ちゃん!暇ならこのゴミ捨ててきてほしいな♪』 梨『…あ…うん…いいよ』 こんな風に、話かけてくれるクラスメートはいるけれど… 私はゴミ袋を受け取り、廊下に出た。 他のクラスも、ずいぶん準備が進んでいる。 そして、大樹の教室をチラっと覗いた。 あ…またあの女の子… 仲良いんだ… アハハ…もう別に… 梨乃『………ハハ…やっぱり…』 大樹はもう私を好きじゃないんだ。 目の前には、あの女の子を包み込む、大樹。   もう別に   どうでもいいや… ・
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