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その人物は、大樹だった。
俺は手を振る大樹に向かって、同じ様に振り返す。
大樹の身長は178で、けっこう高い。だから人混みの中でもすぐ目立つ。
ルックスもかなりいいと言えるだろう。髪は短髪ぎみで、明るい茶髪。優しそうな目元に自然と口角の上がった口。カッコよく可愛い感じがまた、大樹のルックスを高くしている。
改札に切符を入れ、人混みの中から大樹の元へ向かう。
「大樹」
大樹『おう!陸。おっ前相変わらず黒ぶち眼鏡か』
「まあな」
すると大樹はアレ?とした顔で俺をまじまじと見つめる。
そして、問題が解けた小学生みたいな顔をして言った。
大樹『おっ前髪染めた?!てか切った?!えぇ?!何何か何何何??』
何何って………;
「髪染めました。そして切りました。」
俺の長たらしい髪はすっきりと切り、黒髪は茶髪にされている。
イメチェン…?とは違う気がする。
俺は前の自分の格好とは全然違った格好をしたら、少しは辛いことを紛らわせると思ったんだ。
他人からしたら、そんな事で?って思うかもしれないが、俺としては
大きな事だったりする。
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