・君の温もり

4/19
前へ
/244ページ
次へ
放課後、 私は文化祭準備をせずに帰る事にした。 鞄に教科書を入れ、下駄箱へと向かった。 そして、下駄箱につき、上履きを脱いだ時だ。 ?「……岡本…?」 あ…… 梨乃『……山西くん…』 ドクンッ――… 胸が鳴る。 どうしよう… ドクンドクン―… もう、胸が鳴りすぎ… うるさいくらいに。 「今日はもう帰るんだ?」 梨乃『……う…ん…中間の結果悪くて…親に、怒られて…、文化祭後の期末はいい点とらなきゃだから。家、帰って勉強するんだ。』 ヤバっ 聞かれてないことまで答えてしまった; 「…大変そうだな…岡本」 梨乃『……まぁ…うん。』 「じゃあな」 梨乃『…うん、ばいばい』 山西は片手を軽く上げ、廊下を歩いていった。 ドクンドクン―… まだ、なってる。 私はそっと自分の胸に手を当てた。 大樹が、他の女の子に目をやり、私の苦しみに気付かないなら 私も別に、この うるさくなる心臓を 否定しなくていいよね? ね?……――山西くん。 ・
/244ページ

最初のコメントを投稿しよう!

792人が本棚に入れています
本棚に追加