第4章・操られるがままに

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陸にこの事を伝えたら 陸は何と言うだろうか… ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ Side~梨乃~ ガヤガヤと賑わう会場に 身なりの整った、一目見てお偉いさんとわかる人達が集まっている。 中には顔を塗りだくった女性もいるけれど…。 私は、白くてスラッっとしたドレスを着て髪を綺麗に束ねている。 きっとどこから見てもお嬢さまみたいな格好だ。 ここは、父の知り合いの会社で開かれているパーティー会場だ。 父はいろんな方達と挨拶を交わしている。 ………社長ってのも忙しいんだな…。 こうして、パーティーの合間にも電話で会社と連絡をとったりしている。 そして私が会場の隅にあるイスに座りながら、周りの様子を見ていると 父が私の方へ来た。 父『梨乃、紹介したい方がいる。来なさい』 梨乃『はい…。』 父について向かうと、そこには優しい表情の40代くらいの男の人と、その人の息子か秘書かなんかであろう。20代後半くらいの男の人がいた。 ?『初めまして。私、○○株式会社の社長をしております、丸山信昭です。以後、よろしく。』 ?『同じく○○株式会社の次期社長になります、丸山慎一郎です。よろしくお願いします。』 2人は、順に私と握手をする。 父『私の娘の梨乃です。』 梨乃『岡本梨乃です。初めまして。』 挨拶が済むと、丸山さん達はどこかへと行った。 そして、その場に残った私に父は右側の口角を上げてこう言った。 父『丸山慎一郎…君か。なかなかいいじゃないか。そう思わないか?梨乃』 梨乃『……えぇ…そう…ですね…。』 ・
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