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¨丸山慎一郎…君か。なかなかいいじゃないか。そう思わないか?梨乃¨
父はそう言ったけれど、正直、何がいいのかさっぱりわからない。
ただ単に、大きな企業の後継ぎってだけじゃない…
父『7月下旬。』
梨乃『……え…?』
父『7月下旬に、桜田財団の社長と、お前のお相手になるであろう後継ぎの方に会う事が決まった。』
梨乃『………』
父『経営に失敗しない後継ぎならばいいがな…』
7月………下旬…。
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Side~陸~
月日は流れ、太陽の高くのぼる 夏。
一学期の学校も終了し、つい3日前から夏休みに入っている。
そして今日は、
実家に帰る日だ。
ただの3ヶ月程度離れただけだけれど、やはり少し 胸が高鳴る。
「……………あ、もしもし?俺。」
>>オレオレ詐欺かしら?
「………。今から電車乗るから、昼過ぎには着くよ」
>>はいはいはい、わかったわよ。
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―――――――
それにしても、夏だ…
…………暑い…。
当たり前か…
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