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"最低最悪" そう
言った私が、一番
最低最悪なのでは
ないか。
けど、もう梨乃は
私は嫌いだ。
――――…
――…
その時 梨乃が家の事や将来の事で苦しんでいるとも知らずに、私は梨乃をさらに苦しめていた。
その時はまだ、自分ばかりが傷付けられたと
自分ばかりが、不幸なのだと
大樹の不幸は私にとっても不幸だから、それも全て梨乃が悪いと
"自分ばかり"
"何で私ばかりこんな思いしなくてはならないの"
――――と。
そんな幼稚な考えしかできなかった。
みんな同じなのだ。
みんな、自分が傷付いた分だけ、同じ分だけ
傷付いている。
けれど、幼稚すぎた私には
それに気付きもしないで
"悲劇のヒロイン"ぶっていた。
幼稚すぎた。
今思えば、全て梨乃が悪いなんて
とんだ間違えだな、と思える。
まだ私達は、考えが子供すぎたのだ。
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