・君という幻

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Side~葵~ あの会話の後…… 私は『お兄ちゃんと両親が心配してるから』と言って大樹の家を飛び出た。 陸という人は私がそう言うのを無表情のまま見ていたが、きっと私の気持ちを見透かしている。 大樹は何だ?という感じで『おう、じゃあな~』と言っていた。 大樹に……彼女。 そんなの、有り得ない事じゃない。 大樹は高身長、運動もそこそこできて、アホな所ばっかだけど話やすい。その上ルックスもいいときたから当然 モテる。 告白現場だって何回目撃したか、だ…。 いつ彼女ができてもおかしくない。 そう少なからず思っていたことだが… 信じれない………。 何でよりによって… 梨乃(りの)なの? 梨乃……応援してくれたじゃん… 相談にも乗ってくれたじゃん。 酷いよ…梨乃… ・
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