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梨乃は中学3年の時に、私と大樹の通っている学校に転校してきた。
梨乃は私のクラスになり、窓側一番後ろの席が梨乃になった。私はその席の前で…すぐに仲良くなった。
梨乃は小さくて、フワフワってしてて…くりくりの目。梨乃の様な女の子になれたらなぁ、とずっと思っていた。いや、今も。
当然、梨乃も大樹同様、モテる。
私は中学の頃、梨乃にこう言った『梨乃は可愛いから…大樹、梨乃好きになっちゃうかも…』
梨『そんなことないよ!だって私、野島君と話した事ないし。葵、野島君と凄く仲良いじゃん!』
『でもなぁ~…』
梨『大丈夫!私は葵の事応援してるからっ。葵、頑張ってよ?』
…………………
……………
梨乃。
いつから大樹が好きだったのかな…
それとも、別に大樹の事好きじゃない…?
でも梨乃は…
好きでもない人と付き合ったりしない。
じゃあ…
私が一人で浮かれてたの?
勝手に…一人で大樹見てキャーキャー騒いで…
何か私……
馬鹿みたいじゃん…
梨乃…何で話してくれなかったの…?
この時の私は、自分だけが可哀相なんだと私は馬鹿な事を思っていた。
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