・君という幻

12/19

792人が本棚に入れています
本棚に追加
/244ページ
先生『はい、それではお手洗い行きたい人は今のうちに行っておいてね。5分後には廊下に名前順で並んで待ってて下さい。』 先生『あ、あと山西君。ちょっと来てくれる?』 「?…はい。」 何だ? あ、遅刻してきたからか… 説教かなぁ… 初日遅刻だし。 そして次々と皆席を立ち、トイレや廊下に出て行く。教室内は、半分くらいの人が残った。 俺は¨早く¨と呼んできた先生の方へ向かった。 「何ですか?」 先生『あなたにお願いがあるのよ。』 お願い………? 「何ですか?」 先生『あなたね、入学試験学年1位だったの。で、新入生代表で、読んでくれないかしら。』 え?!学年1位?? 「……読むって…登壇してですか?」 先生『えぇ。1位は二人いるんだけど、あなた遅刻してきたし。』 つまりそれは ¨拒否権はないわよ¨と遠回しに言っているのか…? 「わかりました。」 先生『じゃ、よろしくね』 すると先生は白い何折かにされた少し固めの紙を俺の前に差し出した。 それを受け取ると、先生は廊下に出て行き、生徒達に指示をし始めた。 「……はぁ…運悪…」 ・
/244ページ

最初のコメントを投稿しよう!

792人が本棚に入れています
本棚に追加