・君という幻

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すると¨おかもとりの¨という彼女が俺の視線に気づいたらしく、 『あの…私の顔に何かついてますか?』 「…えっ……いや、別に」 『?そうですか?』 彼女は?マークを浮かべながらイスに座り、次々と自己紹介が進められていく。 俺はそんなクラスメートの自己紹介など耳にもせずに、ボーっと外のグラウンドを見ながら 美羽を思い出す。 先生『――にし――?――山西くん?山西くん!』 「え?」 先生『どうしたの?あなたの番よ。自己紹介。』 「え、あ、はい。」 どうやらずっと呼ばれていたらしい。 「…名前は…山西陸。出身中学は千葉県の学校で、好きなことはとくにありません。嫌いなことは………海を見ること…です。一年間よろしく。」 俺が自己紹介を終え、 席に座ると、隣から話かけられた。 りの『………ぇ、何で海嫌いなんですか?』 「………」 俺はそのセリフに言葉を失った。というよりは 言葉が…出せない。出したくない。 りの『………?』 そして俺はキツく言った。 「…関係ないだろ…。」 ・
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