アムールの街

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クラス中が、フレスコを見る。「フレスコ君…。何がおかしいのかね?」 ノビオ先生がまたイライラしながらこちらへ来る。 フレスコは我に返り、ノビオ先生を見る。 「先生…怪盗に狙われているって本当ですか?!」 クラスが騒ぎだす。 (怪盗?!) (おい、例の怪盗か?!) 騒然としたクラスの中で、ノビオ先生は「静かに!!」と叫ぶ。 辺りはピタッと静かになり先生を見つめる。 ノビオ先生はやれやれ、と言った感じで教壇へ向かいながら話す。 「確かに。今朝予告状が届いた、が、君達は今授業中だ。分かっていないようだから言うが、この話は無意味なのだよ。私の家にお宝などないし、取られる物もないんだよ。」 本当の話であった事に、少しざわついたが、先生の咳払いで授業が再開された。 ブーッ。 ブーッ。 ブーッ。 (こんな時に誰よ?!) 今度はティエルノの携帯が鳴った。 (ママからだ…。「今日は真っ直ぐ帰ってきてね♥」だって。 あ、もしかして15歳の誕生日パーティーでもしてくれるのかな?) ティエルノはソッと携帯をしまった。
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