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「さて全員並んだな、今から会場である体育館に向かう、式中はもちろんだが、移動中も私語は慎むようにしろ」
先生が列の先頭でそういって、クルリと前を向いて歩き始めた。
さてこれが終われば今日は帰れるんだっけな……そういえば、姉貴役員だって言ってたな、役員の姉貴はどんな感じなのだろうか?
少し歩くと体育館に着いた、流石私学だと思い知らされる広さと、綺麗さだ、そして今、前の組の最後の方の生徒が丁度出て行ったようだ。
「さて今から入場だ、男女ペアで歩いてもらう、ちゃんと合わせるように」
そういって、先生はスタスタと会場内を歩き始めた。
俺の隣の女子に声でもかけるか……
「よろしく」
「あぅ……宜しくです……!」
「何で赤くなってるんだ?緊張してんの?」
「いや……その、君がかっこいいから……」
「ん、なんていった? よく聞こえなかったぞ?」
「い、良いの! 何でもないから」
変な奴だな、お! 俺たちの番みたいだな。
「よし行こうか」
「うん……」
彼女と俺は歩き出した。
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