姉貴と高校

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まぁ、特にハプニングが起きる訳でもなく、俺たちは式に参加することが出来た。 しかしだなぁ…… 「……であるからにして、我が神宮寺学園は……」 長えぇぇぇ!! 畜生、高校になっても校長の話の長さのクオリティーは落ちないのか! 「……というわけで、新入生の君たち生徒諸君には、神宮寺学園の生徒として頑張ってもらいたい、以上!」 終わったよ……でもまだ次があるのか…… そこで、俺が愛して止まない魅惑のソプラノボイスが聞こえてきた。 「皆様! ご入学おめでとう御座います!」 この声は…… 「神宮寺学園生徒会副会長の白石茜です!」 副会長だったのか!? 「今日は会長が法事のため、代役として皆様に挨拶させていただきます」 姉貴かっけぇ…… そこからはよく覚えていない、家で見たことの無い姉貴に、目を奪われてしまったのだ。 「……ということで、我ら神宮寺学園一同はあなた達を歓迎いたします! これからの学校生活を思う存分楽しんでください! 以上です」 いきなりすぎてびっくりしたが、やっぱり姉貴は可愛いな……俺も生徒会に入れないだろうか? 「新入生退場!」 もう出ることになったようだ、俺たちは立ち上がり順に帰って行った、最後に姉貴が俺に気づいて手を振ってくれているのが見えたが、手を振り返すわけにもいかず、俺はそのまま体育館を後にした。
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