無くした欠片

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すると 佐「―――…ッ……」 手がピクリと動いた 幸「佐助………?」 幸村はその変化に 気がつくと身を乗り出した それに応じるかのように 佐助の目は開いた 幸村はそれを喜ぼうとしたが その瞬間喉元に 冷たい何かが触れた 佐「あんた何者だい? どこの兵の者だ」 冷たい何か……… それは佐助のクナイだった 幸村は戸惑いを隠せなかった それはそうだろう 最愛にして命に変えられない人に 武器を向けられては 幸「さッ……佐助……」 佐「…………ッ…!? 俺様の…名前… なんで知ってる?」 佐助は怒鳴りもせず 落ち着いて問いかけているが その声は殺気に満ちていた …………………… 「私にも分かりかねますが 一種の記憶障害でしょうか?」 その後 武田信玄達が来て その場は収まったが 驚くことに幸村以外の人達は 覚えていたのだ つまり 幸村だけ記憶から 忘れられたのである 幸村だけが……… .
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