入学

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「まぁね、葵は見た目とギャップがあるからなぁ…」ミチルは、さらに悪戯っぽい笑みをする。 「何、ギャップって?」 ミチルは、向きを変え、中庭の集団を見ながら 「葵って、可愛くて綺麗で、一見お嬢様に見えるけど、実際はちょっと高ビーで、冷たい感じで遊び人?」 私は、親友の口から出た言葉に、唖然となった。 高ビー?冷たい?遊び人って? 「ま、親友やってる私にはそんな事全く違うって分かるけどさ。 葵は、見た目華があるし、かといって結構人見知りするじゃん。だから、最初は、取っつきにくいし、冷たい感じに見えるんだよね。だから、裏で遊んでるように思われる。あ、あの人こっち見てる!」 ミチルが、中庭の方を見るように私の腕を掴んで引き寄せた。 私は、中庭を覗き込んだ体制になりながらも、ミチルの言葉を考え込んでしまった。
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