唯一の親友、理恵

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高校時代、幸子は密かに憧れている先輩がいた。 当時図書館にしょっちゅう通っていた幸子は、図書委員長岡田先輩に一目惚れしてしまった。 理恵にそのことがバレると、物凄く張り切って岡田先輩と上手くいかせようと必死にアドバイスしてくれた。 勇気を振り絞って、理恵に教えられた通り映画に誘おうとした。 「ごめん、君だれだっけ?―ああ、理恵ちゃんと一緒にいた人?」 彼が図書館にいる日は毎日通っていたのに、たまに来ていた理恵にしか眼中になかったのだ。
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