唯一の親友、理恵

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妊娠して結婚すると聞かされたときは、少し自分と距離が出来たようで寂しかったが、変わらず会いたいときに会うことが出来ているので安心していた。 理恵と会えるこの時間はかけがえのないものだ。 「ねえ、週末夜、空いてる?」 理恵が急に真顔で聞いてきた。 「なに、何なの?夜なんて珍しい」 「私だってたまには息抜きしたいの。バーでたまには二人で飲まない?良い店があるの。てゆーか、どーせ暇なんだから行くよね」 暇だと決めつけている。 実際暇だけど。 「―分かった…どこ?」 理恵が場所を説明して、一瞬ニヤッと笑った。 ―何かある… 幸子は嫌な予感がした。
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