プロローグ

2/2
前へ
/17ページ
次へ
ある日、私は目が見えなくなりました。居眠り運転の車と事故にあって。 私は光を失いました。私は白い部屋に閉じ込められました。 くらい、くらい、くらい。 目を開けても、閉じても、暗い。 ねぇ、ここは現実ですか? ここは私の夢の中ですか? それとも… 私の心の中ですか? ~teddy bear~ 私は相良ななみ。中学2年生だった。もうすぐ新しい学年で、受験勉強を始めようかと思った矢先の事だった。 光を失うという事は、目が見えていた時には想像できないぐらい辛い事で、私はまわりを責め、自分を責め、運転手を責めた。 赤がない。 青がない。 白がない。 紫がない。 緑がない。 黄色がない。 ぜんぶ、くろ。 いろが、ない。 子供の落書き。気に入らなくなった絵を、黒のクレヨンで全て塗り潰したような。 私の世界は絶望色の黒色だった。 私の世界は狂っていった。 ちょうど、そんな時だった。私が彼と出会ったのは… .
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

62人が本棚に入れています
本棚に追加