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ある日、私は目が見えなくなりました。居眠り運転の車と事故にあって。
私は光を失いました。私は白い部屋に閉じ込められました。
くらい、くらい、くらい。
目を開けても、閉じても、暗い。
ねぇ、ここは現実ですか?
ここは私の夢の中ですか?
それとも…
私の心の中ですか?
~teddy bear~
私は相良ななみ。中学2年生だった。もうすぐ新しい学年で、受験勉強を始めようかと思った矢先の事だった。
光を失うという事は、目が見えていた時には想像できないぐらい辛い事で、私はまわりを責め、自分を責め、運転手を責めた。
赤がない。
青がない。
白がない。
紫がない。
緑がない。
黄色がない。
ぜんぶ、くろ。
いろが、ない。
子供の落書き。気に入らなくなった絵を、黒のクレヨンで全て塗り潰したような。
私の世界は絶望色の黒色だった。
私の世界は狂っていった。
ちょうど、そんな時だった。私が彼と出会ったのは…
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