人生に保障はない

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…俺みたいな奴が一流企業に就職できたってこと事態が不思議だよな。 ほろ酔い気分でネオンが光る街を彷徨っていた。そして俺の脳内も。 この20年と少しの人生。今が一番「最悪」と「孤独」な時なのかも知れない。あわよくば、人間不信にもなりそうだ。 詩織にも別れを告げられ、両親も早くに事故で無くし、一人っ子の俺は今まさに「天涯孤独」なのだ。 「ブルースコープに入ってたから付き合った。」という詩織の声と酒が悪循環していた。 思えば、詩織との出会いは俺が高校生の時で存在感が無かった頃。一流企業のブルースコープに内定が決まったと学校中が騒ぎまくった時、「片桐景斗」は誰だと全校生徒が探す中、必死になって探してたのが、詩織だった。
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