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「まさか、こんな下らない理由で眼鏡を外すとは…」
誰もいないのを確認し、璃央は眼鏡を外し顔を洗う。
そう、鬼会長と恐られる彼には秘密があった。
それは…人より少し大きめの眼鏡に隠された、まるで少女のような素顔。
この顔と身長が低いせいで散々いじめにあってきた。
そのため、目が悪いふりをして、素顔を隠すようになった。
もう二度と惨めな思いは御免だ、だから…誰にも秘密を知られてはいけないのである。
「…へぇ、面白いもの見ちゃったな。」
相場涼子(アイバ・リョウコ)はそう言うと、屋上から璃央のことを見つめていた。
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