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生垣の隙間からは去年死んだシ〇のお墓が寂しく見える。
幼い頃あれだけ広いと思っていた道路だが、車が一台通るだけで路肩に身を寄せなければならないほど実は狭く、三輪車で走っていた頃はよく事故に遭わなかったな、と風間は思う。
帰る途中にある公園はその装いをほとんど変えていない。
数年前に小学生が時計に石を投げて壊してしまい、時計が新しくなったこと以外変わってはいなかった。
公園は変わっていないがそこで遊ぶ子供の姿をあまり見かけなくなった。
季節が季節なのだが、それでも少ない。
ふと前を見ると制服を着た女の子が二人、なにやら怯えているようだった。
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