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男は両手を広げて襲い掛かってきた。
泣きそうになってしゃがみこむ友人達を背中にひま〇りは何かの構えをとる。
気合を入れて短く叫ぶと、男の動きが一瞬止まった。
ひま〇りは流れるような動きで後ろを向くと思いきり男に向かって飛んだ。
「アクションヒップアターーック!」
「うがっ!」
突き出したお尻が男の腹部に当たり、男は吹っ飛び倒れた。
男の目は一瞬にして恐怖に満ちあふれ、情けない声をあげながら走り去っていった。
それを見てひま〇りは右手をななめに上げ左手を腰に置くと、右手の手先を見るように首を回して笑った。
「ワーハッハッハッハッハッハッハッ!」
風間は立ちすくんでいた。
ひま〇りの笑い声に幼い男の子の声が重なって聞こえたからだった。
ひま〇りは腰を抜かした友人を立たせると髪を撫でながら言った。
「んもう情けないよ、貧乳戦隊の一員なのにさぁ」
「そんなものに入った覚えはないぃ! ……でもありがとう、ひまちゃん」
「いいのいいの」
その後一、二分話した後ひま〇りと友人達は別れた。
そして呆然と立っている風間にひま〇りは気付いたのだった。
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