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扉を開けた先に見えた景色は……。
普段、俺がいつも見ている景色と、全く変わらない日常の光景。
錆びた手すりに向かい側のアパート。左右を見渡すが、右はいくつか部屋が並び、左は一階に降りるための階段がある。
扉を出れば何か変わると思ったが……。何も変わらないのか。
しかし、やけに静かだ。
いつもなら周りの部屋から、テレビの音が漏れてきたりするんだが……。
「やっぱりゲームの世界なんだな……」
周りには誰かいる気配がない。
そんな事を考えながらも、一歩一歩、階段に向かって足を進めていく。
刀を持って、歩くだけで、世界がまるで違うな。
不思議と自分に自信を持てる。
空を見上げると、一等星が綺麗に煌めいていた。
「あれが作り物なんて……」
未だに、本当にゲームなのか疑ってしまう。
気がつくと、俺はアパートの敷地から出ていた。
一体、これから何をすれば良いんだ?
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