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「今日も時間外労働だ。」
と、俺は、今日も気が付くと愚痴をこぼしていた。
「本当に何で全っ然動けない奴ばっかなんだ!
こんな奴ら片っ端から首にしちまえば、良いんだ。」
感情が高ぶり、不意に声が大きくなっていることに気付いた。
焦った。
だが、周りを見渡してみても、皆、黙々と仕事をこなしていた。
気持を切り替えて、黙々と仕事に打ち込む。黙々と・・・。
不意に一人二人席を立ち、帰路に着く準備をしていた。
「お疲れ~ぃ。」
「・・・。」
沈黙・・・。
それでも負けじと、
「お疲れ様!!」
返事は帰ってこない。
「舐めやがって、俺は先輩だぞ!!」
と、言おうとしたが、抑えた。
やはり、さっきの言葉はまずかったか。そう思い、今日のところは何も言わない事にしようと反省した。
部屋に、残っているのは私を含めて三人。
皆、黙って作業を続ける。
また、長い沈黙がやってきた。
今日も長くなりそうだ。
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