第1章 越えられない壁

11/53
前へ
/293ページ
次へ
俺の視界は真っ暗になった。 寒い…コンクリートだろうか? 俺は無理をしたため、倒れてしまった。 意識が有るのに、動けないって変な感じだ。 「あ、あの…」 すまない、聴こえているけど動けないんだ、目も開けれない。声を掛けているのは、先ほどネコを撫でていた少女だ。 「…大丈夫ですか?─っ!」 「お兄ちゃん!」 お、魅麗か。グッドタイミングだな。 「なんで無茶するのよ!」 と言いつつ、俺を叩いていた。 これは憎いから、とかじゃなく、こういう風になった場合、何かしらの衝撃を心臓付近に与えると治るらしい。最近、分かったことだ。
/293ページ

最初のコメントを投稿しよう!

36人が本棚に入れています
本棚に追加