第1章 越えられない壁

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「なら、早く行こうよ☆」 と、俺の手を握って走ろうとする。端から見たら、俺たちはどうみえるのだろう…言っておくが兄妹だ。 「み、魅麗待てよ俺、走れないんだって」 「あっ、そっかごめんなさい…」 魅麗の手から力が抜けていくのが分かった。 そう、俺は走りたくないから、走らない訳では無い…走れないんだ。 生まれつき心臓病を患っていて、運動が出来ない。走ることさえ、許されない。 ちなみに原因不明。 今まで何回死にそうに成ったことか…だけど、最近は全く発作なども起きないし、健康そのものだ。
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