第1章 越えられない壁

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「時間もあるし、ゆっくり行こうか?」 「そ、そだね……ごめん、お兄ちゃん」 「良いって♪最近は調子も良いし、魅麗は何も悪くは無いんだから」 次は俺から、魅麗の手に手を伸ばす。………握った瞬間、魅麗の顔が赤くなった気がするが…気のせいさ。 それから駅に着き、汽車に乗り、市街地に到着した。 「とぅちゃあーく☆」 「や、やっと着いたか…」 「大丈夫なの?」 「平気さ、このくらい」 平気じゃないな。 最近体の調子が良いからと言って、大丈夫な訳ではない。 たった、これだけでどれだけ息があがってるか。
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