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別にアキラを信じてないわけじゃない。もし自分がアキラから、ケータイに霊がとりついた、なんて言われたら信じないからだ。それより、夏目が現れる証拠がない。
「まぁ、それは置いといて昼からお前ん家行っていいか?」
「いいけど。ゲームか?」
「そっ。ってかカードゲームもやろうぜ」
「勝ったらレアカード貰うわ」
「賭けかよ。後で返せとか言うなよ」
「俺が負ける前提か?」
「だってお前オレに勝ったことないじゃん」
「今日はわかんないじゃん」
「どうだか。じゃ、また後で」
「じゃあな」
電話を切った。
出掛ける支度をするために、タンスから服を取り出し上を脱いだ。
するとまた、ブーッブーッとケータイが鳴っていた。
寒気がした――。
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