コール2 親友、滝口アキラ

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   手に取っているケータイは、まだバイブが鳴る。これはメールでないことは確かだ。  オレはケータイを開き、電話に出た。 「オイ。なんで電源切ってあるのに通じるんだ」   . . 「幽霊ですから可能なんですよ」  出た瞬間、アハッと笑みをこぼして現れた夏目。 「電話するな、って言ったよな」 「言いましたね。けどわたしは電話しない、とは言ってないですよ」 「仕返しか」 「さぁ?」 「どうすれば切る?」 「遊んで下さい」 「アキラと遊んでる最中にか?」 「はい!姿はその方に見えないので平気ですよ」 「電話しながら遊べってか?ムリだろ。後で遊んでやるから今は現れるな」 「えー。……なら話さなくていいので、そのままにしていてください」 「……夏目ってそんなわがままだったんだ」 「一日で人の性格を判断しないほうがいいですよ」  仕方ないので、ケータイを開きっぱなしで部屋に戻る。  となりでウキウキしながらついてくる夏目。  オレはため息をはいた。 「ごめん。遅くなっ……」 「アキラ!デートする約束してたよね!何で他の人と遊んでるの!?」 「忘れてた……ごめん。あっ、ユウマお帰り」
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