コール3 夏休みの試練

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  「……あの、なぜそんなに瞳を輝かせているんですか?」 「貸し」 「えっ?」 「お前に貸しを作る。だから、数学の宿題手伝ってくれ!」  片手を顔にやり、お願いポーズをして試みる。  返事が聞こえないため、夏目の顔をちらりとみた。 「夏目……ダメか?」 「……あっ、いやその、間違ってもいいんですか?」  あわてふためきながら答えた。 「全然いいよ。解らないよかマシだしさ。じゃあ、この問題解いて」 「わかりました」         ◇  正午過ぎ。ペンを放りだし、机にふせた。 「終わった~」 「終わりましたね」  イエーイと手を合わせようとした。が、夏目の手は確か透けてしまうのだ。 「夏目、せーので『イエーイ』って言うぞ」 「ええ!?」 「いいからほら、せーの」 「イエーイ」 「イエーィ?」  オレのノリに夏目は小さくだが、声を出しのってくれた。
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