コール3 夏休みの試練

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  「ユウマさん……これって――」 「ごめんなさい」  教科書の最後の方のページを見ると、そこには解答と書かれていたのだ。 「答え、あったんだ」 「…………」  驚愕の真実を目にして、オレはは愕然としている。  恐る恐る、夏目をみた。怒っていると予想していた夏目の表情は、微笑していた。 「あれっ?夏目怒ってないのか?」 「怒る?なぜですか?」 「だって、答えがあるからさ。お前の苦労が水の泡じゃんか」 「そうですか?わたしはそうは思いませんよ」  夏目の言葉に、疑問符が頭に浮かんだ。 「だってユウマさんが問題を解けるようになりましたし」 「お前は損してんじゃん」 「何言ってるんですか。逆ですよ。得したんです。ユウマさん、わたしに『貸しを作る』って言ったじゃないですか」 「あ~」  すっかり忘れてた。 「忘れないで下さいね」  その言葉にオレはようやく一安心した。
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